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Woven stone

新しいブログサイトを作りました。
これからは是非こちらを!

http://wovenstoneblog.wordpress.com/
# by wet-voice | 2014-02-04 19:20

Palisade

感情をコントロール出来ない苦しみを知っているだろうか?
おそらくこれは、祖父から遺伝したものだろう。
彼の憂鬱を、幼い頃から僕はどこかで感じ取っていた。
ねぇ、遣る瀬なくて、仕方がないんだ。

気持ちがささくれていた。
その傷口から漏れてくるものを、僕はずっと恐れていた。
全てを叩き壊してしまおうとする衝動。
そして獣性。
狂気が大きく口を開けている。
理解はされないだろうが、それは過剰過ぎる程の愛の為故になのだ。

嵐の通り過ぎるのを待つように、なるべくじっとしている。
誰もどうすることは出来ない。
自分でしか、自分の底に行くことは出来ない。

悶えるような苦しみがある。
その原因を簡単に説明することなんて出来ない。
ただ確実に言えることは、この生は、「瞬間の産物」であるのだ。
# by wet-voice | 2013-06-06 11:43

6月3日の覚書

繊細さと脆さは、同じような文脈で語られることがあるが、
お互い全くの別物だ。

何かを敏感に感じ取ること。
例えば、身体に広がる痛み。
その流れに神経を浸し、じっとそれと対峙する。
心も、身体。
他人によって発せられた言葉に、それは些細なことであっても、抉られたような痛みを受けることがある。
だからこそ見える景色。
だからこそ辿る道がある。

痛みとは、一人の人間が、初めて口にした言語。
誰にも通じることのない、自分だけの形を持っている。
独りという場所から、独りという場所へと戻っていく。
個が創り出す、一つの宇宙。
だからこそ、人に伝えるべきなんだ。
孤独というものは、ひとの元へと帰る一つのポイントだ。

痛み。
僕はここに、生き物が持つ本質があるように思えてならない。
そう、つまり、何故、僕らは生きるのか。

繊細さと脆さは、全くの別物だよ。
# by wet-voice | 2013-06-03 12:34

青い夜の中

今日もなかなか寝付けない。
Robbie Robertsonの音楽をエンドレスで流し続ける。
静かに熱い。
内的であれど、身に染み込む熱が、とにかく切なく、遠くのものを求める声のように響く。

夜という切り取られた空間に立ち尽くす。
時間というものが失われ、そこには記憶と想像が共に呼吸をしている。
バラバラに散らばっていた感情が、波打つ音へと変わる。
どこまでも続く青い空気。
そこに自分のポートレートが浮かび上がる。

他者へと向かうものではないもの。
それは一見地味ではあるが、
狂おしく、刻み込まれた轍にはっとする。

何が欲しいわけではない。
灯をともし、踊るということ。
僕は振れながらも、そこへ帰っていく。
# by wet-voice | 2013-05-30 14:27

ブラッシング

バランスを失う。
そうしてふと思う。
今までのものは一体なんだったのだろうか。
反転を繰り返し、馴染んでいたはずの地点がすっと消える。
これが世界に出るということだろうか。

Solstice
そんな単語が綴られたメモが出てきた。
至点、もしくは分岐点。

行けども行けども、どこにも果てはない。
そして、どこにも解りやすく線の引かれたものなんてありはしない。

街へ出れば、気の触れたホームレスが、天に向かって大声で歌う。
それが誰かに届くことはあるのだろうか。
いや、そんなことは関係ないのかもしれない。
だれもがそれぞれに、軸を持っている。
それはあなたの生の営みそのものであるのかもしれない。

夏の通り道が、微かに遠くにぼやけて見える。
電子ベースの音の破片が、どこかの部屋からこぼれ落ちてくる。

傾いている。
そう、確かにそうに違いない。
平衡感覚を手放していく。
それは暗闇にダイブし、身を委ねるということに似る。
# by wet-voice | 2013-05-05 05:33