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6月3日の覚書

繊細さと脆さは、同じような文脈で語られることがあるが、
お互い全くの別物だ。

何かを敏感に感じ取ること。
例えば、身体に広がる痛み。
その流れに神経を浸し、じっとそれと対峙する。
心も、身体。
他人によって発せられた言葉に、それは些細なことであっても、抉られたような痛みを受けることがある。
だからこそ見える景色。
だからこそ辿る道がある。

痛みとは、一人の人間が、初めて口にした言語。
誰にも通じることのない、自分だけの形を持っている。
独りという場所から、独りという場所へと戻っていく。
個が創り出す、一つの宇宙。
だからこそ、人に伝えるべきなんだ。
孤独というものは、ひとの元へと帰る一つのポイントだ。

痛み。
僕はここに、生き物が持つ本質があるように思えてならない。
そう、つまり、何故、僕らは生きるのか。

繊細さと脆さは、全くの別物だよ。
by wet-voice | 2013-06-03 12:34
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